休日のショッピングモールは、人で溢れていた
丁度バレンタインのチョコレートを売るコーナーが特設されていて
女の子が、色とりどりのラッピングをされたプレゼントを選んでいる
「もうすぐ・・・だね」
「・・ん?」
「バレンタイン・・」
「ああ・・・」
「珪は・・・何が欲しい?」
「俺はおまえからもらえるなら・・・何でもいい」
「他の人からは・・・?」
「・・・・受け取らないから」
俺がそう言うと、は安心したのか、嬉しそうに俺の腕を取った
俺もそんなふうに甘えてくれるが可愛くて・・嬉しくて、にキスしたくてたまらなくなる
でも、流石にここでは・・・無理だな
「ねぇ、何を買うのぉ?」
「おまえのもの」
「私の物?」
俺たちは、家庭用品を売っている店に入った
店の中には、可愛い食器や調理器具がたくさん揃っていた
俺は、の手を引いて、コーヒーカップのコーナーへいく
「おまえのカップ、買うから」
「・・?私のカップ?」
「ああ、コーヒー飲むのに、・・・おまえのカップが無いのは変だから」
「・・珪」
「箸も・・・カップも、それと包丁も・・・」
「珪の家に・・・私の物・・」
「ああ、歯ブラシも・・それから・・」
「・・・嬉しい」
がコーヒーカップを手にとって、嬉しそうに選び始める
俺は、そんなの笑顔を見ているだけで
幸せだって・・・感じる
が選んだのは、ディズニーのくまのプーさんが描かれたマグだった
「これにする!絶対これがいい」
「可愛い・・な」
「うん、私・・プーさん大好きなんだもん」
「・・・じゃ、なんでもプーさんにしよう」
「えへ、珪はグーフィーを使ってね」
「え?お、俺はグーフィー?」
「うん♪」
プーさんのマグ、プーさんの箸、プーさんの歯ブラシ、プーさんのスリッパ
プーさんの物で、かごがいっぱいになってゆく
そして、同じように、グーフィーの物も、どんどんとかごに放り込まれる
本当に可愛いな・・
おまえって・・・まるで子供みたいなとこがあって
それでいて、普段は先生みたいに口うるさくて
俺に、昼寝するなとか
ちゃんと勉強しろって言ったりする
おまえのそばに居ると
俺はどんどん変わってゆくんだなって・・・思う
「珪?またぼーっとしてるよ」
「・・ん?」
「いつもの調子だね〜、珪がぼんやりしてる時は、眠いのかな?」
「・・・・ん・・・、内緒」
悪戯っぽく俺の目を覗き込むが可愛い
俺・・・、バイト行くの嫌だな
全く、何だって、折角の休みにバイト・・・くそっ
「珪!時間なくなるから、買い物急ごうよ」
「・・ああ」
俺は両手にいっぱいの「のものと俺のもの」を抱えている
この重みの分以上
俺たちはこれから愛し合ってゆく
おまえの物で家中が溢れたら
今以上、もっと会いたくなる・・・だろうけど
きっと、来てくれる、そう信じてる
END
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